「あさげ」は1974年、本格的な味噌汁の味の追求を第一に考え、フリーズドライ技術を用いて市場に登場した。世はオイルショックによるインフレの時代、価格は一般的な即席味噌汁の４倍であったにも関わらず、TVCMの効果も相まって広く世に受け入れられる結果となった。それから半世紀を経た現代でも、「あさげ」は即席味噌汁の売上No.1を維持している。 弊社が本商品のシリーズ全体のリニュールを請け負った際に、行うべきだと感じたことは、ブランド性を強化し、「No.1らしい顔」にすることである。従来のものは情報過多な姿であったが、即席味噌汁の王者を感じさせるよう、堂々とした本物の顔にしていく必要があると考え、余計なものは削ぎ落とし、味噌汁の代表として記号化させていくことを目指した。誕生以来の筆文字はそのまま継承し、どこまでアイコニックな姿に出来るかを検討した。 また、「あさげ＝合わせみそ」「ひるげ＝赤だし」「ゆうげ＝白みそ」というネーミングが味噌の違いを表現していることだと、受け取りやすくするための工夫も施すことにした。